「またジラフに行こう!」と思ってくれる人に出会えた瞬間
CREPE DE GIRAFE(クレープ ド ジラフ) 高瀬店
小西 有希さん
卒業して遠くへ行っても、
「また来たい」と思ってくれること
飲食店をするからには、「おいしかった!」と言われることが何よりの幸せ。たくさんのお客様の「おいしい」こそ、飲食店を営む上で一番の幸せだと思います。私も、クレープ屋を始めたからこそ、たくさんの人と出会えました。
特にうれしいのは、学校帰りに寄ってくれる学生さんたちの笑顔。卒業して街を離れても、帰ってきたときに「また『ジラフ』に行きたい!」と思ってくれることが、私にとってのささやかな幸せです。
移転したときは、「あれ?『ジラフ』、潰れちゃったの?!」と思われていたかもしれません。実はひっそりとお引越し。今までの場所も駅の近くでとてもいい立地でしたが、駐車場がなくて路上駐車するしかないお客様もいました。厨房も狭くて、やりたいことができない歯がゆさもありました。そんなとき、学校の横にちょうどいい場所を見つけることができたんです。今では学校帰りに立ち寄ってくれる学生さんも増えていて、とてもいい場所だと実感しています。
小さな街に突然誕生した、
クレープ屋
『CREPE DE GIRAFE(クレープ ド ジラフ)』
会社勤めの頃は、飲食店や居酒屋などいろいろな事業に関わっていて、いつかは独立したいという夢を持っていました。でも、その頃は「カフェのようなお店を出したい」というぼんやりしたイメージを持つ程度でした。
あるとき松山に転勤。そこで今のクレープとの出会いがありました。普通クレープというとモチモチした生地が一般的ですが、それはとてもサクサクと香ばしくて、今まで味わったことのない味だったんです。これは絶対に当たる! そう思い、頼み込んで作り方を教えてもらいました。
『CREPE DE GIRAFE(クレープ ド ジラフ)』を開店してから、今や6年目に到達。開店当初は「こんな小さな街でクレープが売れるの?」という声もありました。でも、しだいに学生のお客さんや常連さんも増えて、軌道に乗り始め、同時に自分自身の成長も感じられるようになりました。一番そう感じるのは、忍耐強くなったこと。雇われの身と違って、自営業には休みがありません。以前は「今日何となくは疲れてるから休もうか」なんていう甘えもありましたが、今ではお店に立って頑張れるようになりました。
また、失敗してもそれを失敗ととらえないことも、私の強みです。もちろん、”失敗がない”という意味ではありません。例えば、「これは絶対に売れる!」と思った新作が、全く売れないときだってある。しかし、「お客さんはこれを求めていないんだな」と、次の勉強材料にします。チェーン店と違って、期待外れなときはすぐに商品を切り替えられるので、それも自営業のメリットかもしれませんね。
若い世代の活躍できる場所としてありつづけたい
若い子には、その世代だけが持つ感性がある。新しいものを見つけたり、独自のアイディアを生み出したり。若い頃経験したアルバイトから、「こんな仕事をしたい」と将来を考え始める人も少なくないでしょう。そういう子たちが活躍できる場所として、『ジラフ』があり続けられたらいいなと思います。自分は年を取っていくから、ずっとここで働き続けることはできません。今はまだ遠い先ですが、『ジ
ラフ』で働きたいと自然に思える後継者を育てたいというのが、私の願いです。
インタビュー 釜井 知典 / 撮影 真鍋 光太朗
CREPE DE GIRAFE(クレープ ド ジラフ) 高瀬店
店長
小西 有希さん
高校卒業後、百貨店や運送業などを経験。飲食店で勤務した際、クレープに出会い、開業を決意。平成22年独立し、CREPE DE GIRAFE(クレープ ド ジラフ)高瀬店(第一号店)をオープンする。平成27年11月25日、リニューアルオープン。
CREPE DE GIRAFE(クレープ ド ジラフ)高瀬店
住所:香川県三豊市高瀬町下勝間2377-1
営業時間:12:00〜20:00(平日)
11:00〜19:00(日祝)
tel/fax 0875-74-3686