ヤマザキモータース

お笑いを辞める勇気はないと感じる瞬間

芸人・プロデューサー

ヤマザキモータースさん

あなたのミニハピを教えて

舞台も裏方も経験したからこそ

伝えられることがある

 

かれこれもう20年以上、お笑いの世界にいます。

生徒が指摘したことを直してくれて、実際にウケたりするとやっぱうれしいですよ。若手芸人のライブを見に行って、あいつ続けてるんだとか、うまくなったなぁとか。成長がみられると、おおー!って思いますね。

 

ある日、ネプチューン堀内と飲んでいる時に、かつて生徒だったあばれる君が来て「あの授業が忘れられないです!」とか言ってくれて…うれしかったですね。自分は覚えてなくて「そんなこと言ったっけ」なんてこともあるんだけど、ちゃんと覚えていてくれてるんだって。ちょっとした喜びですけどね。

 

舞台に出るのと、裏方で育てることの両方を経験して思うことは、出る方が大変だっていうこと。外野って好き放題言いますよね。でも見てる側って本人が分かってないことが見えたりするから、言ってることは適格だったりする。

 

自分たちも昔、上の人から「ウケなくてもいい。イベンターが怒って仕事がなくなってもいいから好きなことをやれ」と言われたことがありましたが、そこまで振り切れなかった。やっぱり確実にウケたいし、人気も欲しいですからね。

 

でも今はそれがわかるんです。自分の経験と照らし合わせて、なんでアイツああしないんだろーってイライラすることもありますよ。TV業界が求めているのは強烈にとんがった個性ですから。

でも本人たちもいろいろな想いを抱えてるから、葛藤はありますよね。そこが難しいところなんですよ。結局は本人たちがやるものですから。

 

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幼い頃から、お笑いが好きだったんです

 

幼い頃からお笑いが好きでした。高校卒業すると同時に大阪のお笑い養成所に行くことも頭をよぎったのですが怖くて(笑)、なかなか踏み出す勇気はなかったですね。
大学生活が始まってもどこかでお笑いの道を諦められない自分がいました。そんなある日、大卒で人気となったとある芸人さんが、以前、カラオケ屋の司会をやっていたことを知って、だったら自分も!と思い立ったんです。

 

六本木のカラオケ屋のバイトで相方となる白川と出会い、お笑いコンビ「ノンキーズ」を結成した後は、いろんな所でネタ見せの日々でした。
あるライブのネタ見せに行った時のこと。出番が後の方だったんで、みんなのネタをずっと見ていたら…もう凄くて。俺と白川、怖くなって帰りました(笑)。
ネタをしないで、映画館で『ツイン・ピークス』観て帰ったんですよ!

 

そんな時もありながら芸人続けてたら、どこのライブでもウケるネタが一本できたんです。それをきっかけにいろんなご縁があって、同世代の芸人達とも仲良くなっていったんですよね。
テレビ出演のキッカケも掴んで、太田プロダクションにも所属。実は秋元康さんプロデュースでCDデビューも果たしたんですよ。

 

CD、売れなかったんですけどね(笑)。

 

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きっと、辞める方が勇気いりますよ

 

2002年に「ノンキーズ」を解散しましたけど、芸人を辞めようとは思わなかった。辞める方が勇気いるんじゃないですかね。

 

こんなに周りの奴が売れているのは、俺くらいしかいないんじゃないかと思います。というのも、俺の家に来た奴はみんな売れるんですよ!

 

有吉や劇団ひとりとも一緒に住んでた時期があるし、その前にネプチューンの堀内とかもよく家に来てましたね。有吉はヒッチハイクで人気者になって、お金はあるのに、すぐに部屋を借りるのは怖かったみたい。猿岩石で旅から帰ってきて、めちゃくちゃ忙しい中、よく俺の家に来て簡易ソファーで寝てから出かけてましたね。

一軒家を借りて有吉と俺と他数人で一緒に住んでいた時期もありました。きっと、サラリーマンだったら体験できなかったでしょうね。いい思い出です。

 

 

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2005年に大病をして、辞めようとは思わないけど辞めたらどうなるんだろう?とは思うようになりました。結婚もしましたしね。

 

その時は本当にたくさんの芸人が助けてくれました。退院後、「お笑い学校の講師やらない?」と誘ってくれたのも芸人仲間。ありがたかったですね。講師は自分の性に合っていたし、生徒数も増えて、経済的にもすごく助かりました。
病気が、仲間が、裏方もやろうと思うきっかけになってくれたんです。

 

芸人と飲むと、楽しいですよ。はちゃめちゃなことしてても常識人だったりするし、無理な上下関係もない。嫌な思いをしたことないんですよ。あんなに踏み出すのが怖かったこの世界が、いつしか当たり前の空間になっていました。

 

人気があったのにスパッと芸人を辞めて、いわゆる普通の仕事をして、芸人仲間と一切連絡を絶った人もいます。すごいと思いますが、僕にはできない。
こんな居心地のいい場所を離れる、そんな勇気はないんですよね(笑)。そう思えることも、ささやかな幸せの瞬間なんじゃないかな。

 

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インタビュー 西田 有希  / 撮影 岡本 卓大

ヤマザキモータース
No.062

芸人・プロデューサー

ヤマザキモータースさん

本名:山崎晋。1969年滋賀県生まれ。太田プロダクション所属。白川さんとノンキーズを結成し、女子中高生を中心に人気を博す。現在はヤマザキモータースとしての芸人業の傍ら、若手芸人発掘や育成に力を注ぎ、お笑い学校の教壇に立ったりライブのプロデュースを行うなどしている。
Twitter  https://twitter.com/ashiwaruo

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