お客様のお腹がきゅるきゅる鳴った瞬間
ボディケアセラピスト
岩本 亜梨紗さん
ダイレクトに伝わる反応
ボディケアは一対一で直接お客様に触れるので、ダイレクトに反応が伝わります。施術中にお客様の体の変化がわかる。お腹にアプローチすると「きゅるきゅる」って聞こえてくることがあって「効いてきたな」とうれしくなります。途中で眠ってしまう方もいて、気持ちよさそうな顏を見るとセラピストをやっていてよかったと思います。「技術だけではなく手からやさしさとか愛みたいなものを感じました」と施術後に言っていただけたことがあって、泣きそうになるくらい幸せな気分でし
た。
私がメインで行っているトリートメントは、ユーファイとチネイザン、それからボウエンセラピーというものです。ユーファイはタイのハーブを使った温熱マッサージ、産後の子宮をもとに戻すのを助ける作用があります。産後ケアや生理不順、ホルモンバランスを整えるなど女性特有の症状に効果的です。チネイザンは簡単にいうと内臓のマッサージ。硬くなったお腹を柔らかくし、腰痛、ストレス緩和、免疫力UPにも良いとされています。ボウエンセラピーはオーストラリアで生まれた筋膜にアプローチするセラピーです。人間の体は筋膜に覆われていて、そこを指ではじいて刺激をあたえるんです。細かいバイブレーションが筋膜に伝わり、筋肉が緩んで、リラックスさせることができるんです。
ユーファイは産後ケアということもあって、私も生まれたばかりの赤ちゃんに会える機会がたくさんあります。もう無条件で癒されますね。私も将来子どもが欲しいと思っているので、お母さんの赤ちゃんに対する話し方とか接し方を学べることが嬉しい。「大変なことはいっぱいあるけど、赤ちゃんに救われることがたくさんある」と言っていた方がいて、そういうお母さんの話を聞けるのも大好きな一コマです。
体一つで人を喜ばせたい
もともとアパレル関係の仕事をしていたんですが、退職してバックパッカーになったんです。中南米を1年間かけて一周しようと思い立って旅立ちました。ところが、6カ月ぐらい経った頃、ジャングルで腕を骨折してやむなく帰国。健康の大切さを痛感すると共に、旅の中で素朴な生活を営んでいる人たちにたくさん出会って、もっとシンプルに生きたいと感じたんですよね。体一つで人を喜ばせたい、そんな想いを抱きました。それで始めたのがボディケアです。最初は全国展開するリフレクソロジー、ボディケアのサロンで働きました。
しばらく働いたのち、もう一度中南米に旅立ちました(笑)。どうしてもリベンジしたかったんです。無事に中南米を周って帰国して、今度はワーキングホリデーでオーストラリアに。そのときにボウエンセラピーと出会って、オイルマッサージ店で働きながら勉強して資格をとりました。その頃にタイにも行って技術を学んで、2015年9月、本格的にサロンをオープンさせました。
日本でも多くの方に体験してもらいたい
アロマオイルやハーブを使うので、自分も癒されるんです。施術者のちょっとした特権ですね。ユーファイやチネイザン、特にボウエンセラピーは日本ではまだそれほど広がっていないので、知らない方が多いんじゃないかと思います。世界中には200種類以上のマッサージがあるといわれていて、日本でメジャーなものはごく一部なんですよね。これから広げていければと考えています。
ボディケアのほかに、ユーファイのセルフケアの講師もやっています。自分で日常的に取り入れる方が増えてくれたらうれしいですね。それぞれ悩みを抱えている方々の手助けをして、皆さんに笑顔でハッピーになってもらうことが私の夢です。
インタビュー トグチダ / 撮影 北原 千恵美
ボディケアセラピスト
岩本 亜梨紗さん
<プロフィール>
大学卒業後、一度社会に出るが退職し、中南米1周の旅に出る。現地の人々のシンプルだけど活き活きとした生活に感銘を受け、何もないところから、元気や幸せを作り出せる人になりたいと思う。健康の大切さ、体がすべての資本であることに気づき、2009年、セラピストへの道に踏み出す。日本でのリラクゼーションサロン勤務、各種マッサージの修行を経て、現在、タイ古式マッサージサロンに勤務しながら、出張と自宅サロンを行っている
HP: http://hadashinoarico.wix.com/bowen-ufai-cnt
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