頭のスイッチをオフにできる瞬間
株式会社 Project L.C.
田内 広平さん
仕事もプライベートも
勝ち負けにこだわらないと楽しくない
小さい頃から人一倍負けず嫌いで、なんでも勝負事にしていました。今でも変わりません。
仕事はもちろん、プライベートで友人と遊びに行く時もだいたい勝負事ばかりです。ダーツとかビリヤードとかポーカーとか。基本、勝ち負けのつかないものには興味が湧かないんですよ。勝ち負けにこだわるからこそ身が入りますし、どんどん掘り下げたくなります。何より勝った時に得られる充足感は格別ですしね。
反対に負けるのは心底嫌いです。以前、友人にビリヤードで負けた時があったんですけど、その時は本当に悔しくて、いてもたってもいられませんでした(笑)。
僕にとっては仕事も遊びも同じ“真剣勝負”です。だから、仕事とプライベートは区別しません。
友人と飲みに行ったり、ダーツに行ったりした後でオフィスに戻って仕事をする、なんてことも時折あります。仕事に追われているわけではなく、むしろ業務時間内に終わらせるのがモットー。でも、ふと仕事をしたい気持ちが高まってくる時にはそれに逆らわないようにしています。
それに両者を区別しないことでテンションを保つことができるので、発想が柔軟になって実質的にも良い影響が生まれていると思います。
頭の電源を完全にオフにできるのは
食事の時と睡眠の時だけ
仕事とプライベートを区別しないことも要因になっているとは思うんですが、基本的に頭の中はいつもオンの状態なんです。仕事をしている時や遊んでいる時以外の時間も、気になったニュースを掘り下げて詳しく調べたり、読書をしていつでも知見を広げるために情報収集をしています。
知らないことがあるのは嫌いだし、知らないことを知るのが気持ちいいんです。それは自分が負けず嫌いだからというのもそうですが、元々知識欲が強いんです。だからいつでも思考を巡らせて、世の中のことについて勘案したり、仕事や遊びで勝つためにどうすべきか頭の中で試行錯誤しています。
しかし、そんな中でも食事と睡眠の時だけは何も考えなくていられるので大好きな時間です。だから、食事時に「今夜は何を食べようかな?」「ランチはどうしようかな?」なんて考えている時には、小さな幸せを感じてます。それこそ食事をしている時は思考が完全にオフになっていて、おいしいなあという感情以外はすべて消えてしまっている。だから、茶碗とお箸を持ったまま一心不乱に食べ続けてますよ(笑)
もっと平等に知識を得られる社会にしたい
高校3年の大学受験真っ只中の時に、ひたすら活字を読みまくる、というインプットを繰り返す日々を過ごしていました。大学に入るまでは、いろいろ頭のなかで考えることはできても、他人にアウトプットすることができなかったんです。
大学に入って、アウトプットを増やすためにまずやってみたのは、同級生に哲学や政治の議論をぶつけるということ。でも、周囲はそういう小難しい話題を望んでいなかったんですね。
そんな時にふと、大学にはいくらでも高いレベルの議論ができる相手がいるじゃないかと気づきました。大学教授です。それからは、どんな専門の教授にも積極的に議論をぶつけるようになりました。
教授との議論を通じて、インプットした知識が咀嚼されて自分のものになっていくのを感じましたね。このことがなければ、アウトプットを上手くコントロールできるようにはならなかったと思います。
その経験から、自分と同じかそれ以上の知識レベルを持った人と議論することで見識を深められると考える様になりました。だから、世界中の子どもたちがもっと知識や見識を積める社会になれば、社会全体の知的リテラシーが向上して知的交配が活発化し、優れたアウトプットがたくさん生まれると考えました。そうなることで、今よりもっともっといい世界になるんじゃないかな、なんて考えています。
その一助として例えば、世界中の子どもたちに本を配りたい。そんなことを密かに目論んでいるんですよ。
「Project L.C.」は現在4期目の若い会社です。大学卒業と同時に起業した会社で、当初はFacebookページの開発/運用のコンサル業務を主軸に事業を手掛けていました。当時は日本でもFacebookが一気に盛り上がってきていた時期だったので幸先良いスタートでしたね。それから今日まで、社員や取引先に恵まれたおかげで着実に会社を成長させてくることができました。これからは、大きな野望を実現するためにより一層アグレッシブに会社経営に取り組んでいきます。
インタビュー 近内 一眞 / 撮影 岡本 卓大
株式会社 Project L.C.
代表取締役 / CEO
田内 広平さん
1989年、埼玉県三郷市出身。
千葉商科大学政策情報学部卒業後、2012年に株式会社Project L.C.を立ち上げる。
Web制作やシステム開発といった受託開発を経て、サービスを構成する要素をトライ&エラーを繰り返し改善するグロースハックを主な事業としている。
株式会社 Project L.C.