自分のヘアアレンジでお客様に変化をもたらしたことを実感した瞬間
maison de massu(メゾン ド マシュー)
益田 健志さん
いくつになってもおしゃれを楽しんでほしい!
僕のコンセプトは、いくつになってもおしゃれを楽しんでもらうこと!年をとったから、お母さんだから、と床屋で済ますのではなく、いつまでも「おしゃれでいたい」という意識を持っていただければと思っています。
月並みな言い方になりますが、お客様から感謝されることがやはり一番です。でも”ささやかな幸せ”ならば、家庭や会社で変化が現れた、とお客様から聞いたときでしょうか。
例えば、いつもは「お任せします」と言う男性が、たまたま奥様同伴で来られて、「何かオーダーはない?」と夫婦で相談を始めました。すると、「実は、(床屋さんで)もみあげを切られているのがいつも嫌だった」と、奥様が本音をポロリ。結婚して10年以上経つのに、旦那様は奥様の本音を初めて聞くことができ、毎日の生活にも変化が出てきたのだそうです。
ほかにも前髪を少し切ったり、毛先だけパーマをあてたりと、ほんの少しの変化で「すごく褒められた!」と喜ばれることがあります。僕のカットでお客様の生活が明るくなっていく。そういう変化を聞けた瞬間が、一番の”ささやかな幸せ”です。こういった変化をたくさんのお客様に与えられること、これは自分にとっての誇りですね。
自分たちの世界をもっと発信していきたい
お店をオープンしたのは、2015年7月のこと。美容師として働く中で、自分のやりたいことが少しずつ見えてきて、それを実践できる場所が欲しいと思っていました。前の職場ももちろん素敵なところでしたが、もっと地元の人が来やすい雰囲気が欲しかったんです。特にご年配の方では、店の構えがおしゃれすぎるとかえって腰が引けてしまうこともあるんですよね。
現在は、ハートフル美容師として活躍している従業員もいるので、障害や高齢のため施設に入られている方への出張サービスも考えています。美容を通していろいろな方と交流をとりながら仕事ができればうれしいです。
最近では、InstagramやFacebookなどのSNSを使って、そんな自分たちの世界観を発信しています。すると、コムデギャルソンが好き!という方が、Instagramを見て来てくださいました。ずっと綺麗なボブにしたかったけれどいいお店が見つからず、東京のボブ専門サロンに通うことも考えていたそうです。しかし、「maison de massuなら自分のしたいカットにしてくれるかも」と思い、わざわざ足を運んでくださったんです。
鏡で後ろを見せると笑顔で「パーフェクト!」の一言をいただけて、お客様の理想を叶えることができたんだなと胸をなでおろしました。まだまだ、自分の中では100点満点ではないけれども、そういった声がもらえたときには、美容師としての腕も上がったのかなと実感できます。
夢は大きく!パリ出店を目指して
開業後は良くも悪くも自由なため、フリーの時間帯はカットのレッスンを入れたり、カット後のお客様とのんびりランチを楽しんだりと、いろいろなことができるようになりました。こういうことは前のサロンだと経験できなかったので、昔よりも有意義な時間を過ごせていると感じます。
そして、いつかはパリにお店を持ちたいというのが、僕の夢。高知の田舎にいるからと引っ込まずに、広い視野を持ち続けたいです。そのために、一緒に働ける人を探しています。まだ漠然とした目標ではありますが、その夢を叶えるために少しずつ歩んでいこうと思います。
インタビュー 釜井 知典 / 撮影 高田 愛子
maison de massu(メゾン ド マシュー)
店長
益田 健志さん
安芸高校卒業後、龍馬学園国際デザインビューティカレッジに進学し、ベリッシマ美容室、cecica noiで美容師として働く。その後、「いくつになってもオシャレを楽しむこと」をコンセプトに、2015年7月27日にmaison de massuをオープン。
企業名:maison de massu(メゾン ド マシュー)
住所:高知県高知市天神町13-21 2F
営業時間:9:00~20:00
定休日:毎週月曜・第三日曜