故郷のみんなに恩返ししている瞬間

太陽に向かって伸び続けるひまわりのように

 

 

船橋の駅前で、「ひまわり」というリラクゼーションのお店を開いています。
よく聞かれるんです。どうして、この名前なのか。
言われてみればそうですよね。おしゃれなリラクゼーションやエステのお店だったら、横文字のもっとおしゃれな名前でもおかしくない。

 

でも、真っ先に思いついたのがこの名前だったんです。子どものころから、一番好きな花はずっとひまわり。芯があって、どんなときでもお陽さまに向かってまっすぐ伸びていく。太陽の明るい方向へ向かって常に成長し続けるような向上心。そんなひまわりのような自分に、ずっとなりたかったんです。だから、いまの仕事へもまっすぐと向かってきました。

 

きっかけは、小学生のときに大きなケガをして、整形外科に通うようになったこと。
そこで出会った理学療法士の先生に、ひと目みて憧れたんです。

 

健康の手助けをする仕事にはいろいろな種類がありますが、柔道整復師の資格を取ろうと決めたのは、自分の手と知識だけ、身体1つで働くことができる仕事だからでした。
病院の中だけに限られてしまう理学療法士よりも、幅広く働くことができる。そう思って今の道に進みました。

柔道整復師の資格を取ってから、接骨院、部活動のトレーナー、そしてリラクゼーションと、身体を癒やし、健康を手助けできる仕事を続けてきましたね。

 

 

患者さんとの問診風景

 

 

船橋で育った私。今度は船橋のみんなを助ける番

 

この船橋という街は、私がずっと生まれ育ってきた街です。
2歳のときに引っ越してきてから就職するまで、毎日をずっとこの街で過ごしてきました。

 

東京都の足立区や千葉県の松戸市で柔道整復師として勤務していましたが、心のなかではずっと大好きな地元の船橋で、小さい頃からお世話になった地元のみんなのために働きたいと考えていました。

 

そして念願叶って、ついに2015年に故郷にお店を開くことができました。

 

これまでたくさん助けてくれた地元のみんなに恩返しするつもりで自分のお店を開いたのですが、開店するときにもなんだかんだと、地元のみんなに色々とお世話になりました。壁紙を貼ってくれたり、お店の写真を撮ってくれたり……。

 

この街のみんなには、本当に助けられてばかりで、感謝の思いでいっぱいです。

 

施術を受けに来られるお客様も、多くが船橋に住んでいる方たち。
今まで地元のみんなにたくさん助けられてきた私が、今度はみんなの疲れを癒す力となって恩返しをする番です。術後のお客様のリラックスした表情や、船橋のみんなの笑顔がとってもうれしくて、毎日仕事が楽しいですね。

 

デスクワークで疲れている人はボディケアでもみほぐして、アクチベーターで身体の歪みを取る。脚の疲れには、リンパを流してむくみを取る。一人ひとりに合った施術をしています。 “お客様がひまわりのような笑顔になって帰ってくれる”そんな施術を目指しています。

 

 

 

 

兄の夢、私の夢。2人分の夢を背負って

 

これからは、単に柔道整復師やリラクゼーションというだけでなく、お店でできることを増やしていきたいです。将来は鍼灸師の方とも一緒に仕事をしていきたいとも考えています。
また、これから柔道整復師になる方に、もっと、柔道整復師とはどんな仕事なのか、知識を身に付けて欲しいという願いもあります。

 

柔道整復師にできることは限られているんです。骨折、脱臼、捻挫、打撲、肉離れのたった5つしかありません。そのため、健康保険料の不正請求の問題も起こってしまいました。
だから、まず保険の制度についての知識は必須。そして、包帯をきちんと巻ける柔道整復師になって欲しい。本来は柔道整復師は包帯を巻くのが基本なのに、包帯をきれいに巻ける柔道整復師はほとんどいないのが現状なので。

今、柔道整復師やリラクゼーションの仕事をしているのは、兄の夢を継ぐという意味もあるんです。

2つ上の兄がいるのですが、兄も理学療法士を目指していたんですね。でも、学費の問題で専門学校に行くことができなかったんです。そのため、私が専門学校に入るときは、高校生のうちに学費を溜めて、なんとか教材費や入学金を払えるだけの貯金を作ることができました。でも、どうしても前期の学費の分が足りませんでした。そんなとき、兄が学費を払ってくれたんです。

 

「俺が払うから進学しなさい」。
私の夢は、兄が叶えてくれたんです。

 

だから私は自分だけでなく、兄の夢も背負っているんです。
2人分の夢を背負っているから、いままでひまわりのようにまっすぐ頑張ってくることができました。

 

兄と、船橋のみんなと、お客様。
みんながひまわりのように明るく笑えるように、これからもどんどん、自分の手と、知識を磨いていきたいと思っています。